はじめに
掃除機の市場はここ数年、出荷台数でやや斬減傾向が見られるものの、年間では500万台前後で安定した需要があります。台数の増減と比較すると出荷金額では前年比でアップしている年も多く、2018年は台数が減少しながらも金額では対前年比でほぼ横ばいになっています。タイプ別構成比では伸長著しい「スティック」タイプと従来から主流の「キャニスター」タイプが、それぞれ約4割と見られていますが、2018年にはスティックタイプの構成比が上回ったようです。
2026年1月から3月の掃除機出荷は、台数・金額ともに前年を下回る厳しい結果となっており、他の主要家電カテゴリとは対照的な動きを見せています。 1月は326千台・出荷金額9,188億円。2025年1月比で台数93.7%、金額97.7%と、台数・金額ともに前年割れです。2024年1月比ではさらに開きがあり、台数で15%減、金額で10%減となっています。2年連続で1月の出荷が縮小しており、年始の需要が構造的に弱まっている可能性があります。 2月は371千台・出荷金額10,207億円。2025年2月に対して台数97.4%、金額96.0%と、わずかながら前年割れが続いています。2024年2月からは台数12%減、金額6%減で、2年前の水準からの乖離が大きい状態です。 3月は495千台・出荷金額14,514億円と、新生活需要で急増しました。 1月から3月の合計で見ると、台数は約1,192千台(2025年同期約1,205千台、2024年同期約1,303千台)、金額は約33,909億円(2025年同期約33,703億円、2024年同期約35,743億円)です。台数は2年連続で減少しており、金額も2024年同期からは約1,834億円減少しています。冷蔵庫・洗濯機・エアコンが軒並み前年比プラスで推移する中、掃除機だけが苦戦している背景には、ロボット掃除機の普及が一巡しつつあることや、コードレスクリーナーの買い替えサイクルがまだ到来していないことが考えられます。ただし3月の金額が前年を上回った点は明るい材料であり、高付加価値モデルへの需要は底堅いと言えそうです。


