薄型テレビの月別出荷台数・前年比の推移

薄型テレビの出荷台数・前年比の推移

2026年上期で最も目を引くのは、5月の280千台・前年比85.4%です。期間を切り替えて2018年まで遡っても、これほど少ない5月はありません。4月の308千台とあわせ2ヶ月続けて大きく沈んでおり、ここだけを見ると需要が急速に冷え込んだように映ります。ところが店頭の動きは逆でした。家電量販各社の5月のテレビ売上は、ビックカメラの音響映像商品が121.3%、エディオンが118.2%、ケーズHDが116.7%、Joshinが113.0%、コジマが104.1%と、5社そろって前年を上回っています。

このグラフが示しているのはメーカーの出荷であって、店頭で売れた数ではありません。店頭が伸びる一方で出荷が85.4%まで落ちたということは、売れた分を新たな出荷ではなく手元の在庫で賄っていた、つまり流通在庫の取り崩しが進んでいたと考えるのが自然です。6月に406千台・102.9%と反転したのは、減った在庫を補う動きが出たためとみられます。5月から6月への126千台の増加は上期で最大でした。6月11日開幕のワールドカップも需要を押し上げた要因の一つで、前回6〜7月に開催された2018年も、出荷は6月117.9%・7月113.3%と大会期間中に伸びています。

上期を通して見ると、2026年は月ごとの振れが大きい年です。前年比の最高は1月の104.8%、最低は5月の85.4%で、その差は19.4ポイントに達します。2022年以降では最も大きな振れ幅です。一方で前年を下回った月は3・4・5月の3ヶ月で、4ヶ月が前年割れだった2025年より少なくなっています。落ち込んだ月の下げが深い反面、戻るときの戻りも大きい、というのが2026年上期の姿です。単月の前年比だけを追うと実態を見誤りやすい局面といえます。

下期を見るうえでは、まず7月です。量販各社の7月のテレビ売上はビックカメラ113.5%、ケーズHD108.7%、Joshin106.1%、エディオン104.8%と好調を保っており、店頭の勢いが続いている以上、出荷側も伸びる可能性があります。あわせて注意したいのが、補充が一巡した後の8月以降です。期間を過去の年に切り替えると分かるとおり、テレビ出荷の山は11月・12月にあり、2025年は431千台・527千台、2024年は424千台・518千台と年末に集中しています。ここに向けて在庫をどう積むかで、秋口の出荷は大きく振れます。年末商戦の準備が始まる9月・10月の数字が、2026年の着地を占う手がかりになりそうです。

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薄型テレビの品目別 月別出荷台数・前年比

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