
投稿日:2026年7月8日
エアコン特需の反動が直撃、6社全社が前年割れ
2026年6月の家電量販6社(ケーズHD・エディオン・ビックカメラ・コジマ・Joshin・ヤマダHD)の月次売上が出そろい、6社すべてが前年同月比マイナスという結果となった。5月まで各社が軒並み126〜145%という記録的な伸びを記録していたことを踏まえると、今回は明確な反動局面の始まりと言える。主因はエアコンで、2027年4月の省エネ基準強化(エアコン2027年問題)を見据えた駆け込み需要が5月にピークをつけた反動に加え、6月は梅雨明けの遅れや台風の相次ぐ接近による気温上昇の鈍さも重なり、開示各社のエアコン前年比は軒並み70〜80%台まで落ち込んだ。序列面では、5月に首位だったJoshin(145.0%)が6月は下位に沈む一方、5月最下位だったビックカメラ(126.4%)が6月は首位に浮上するなど、各社のエアコン構成比の違いが下げ相場で明暗を分けた1カ月となった。
各社の月次売上の詳細は家電量販企業月次速報ページをご覧ください
【結果】 6月は6社すべてが前年同月比マイナスとなり、5月の全社大幅プラス(126〜145%)から一転した。序列はビックカメラ単体97.0%が最も高く、以下ヤマダHD(デンキ)94.2%、エディオン全店92.1%、ケーズHD90.3%、Joshin88.1%、コジマ全店85.8%の順。5月に首位だったJoshin(145.0%)は6月に5位まで後退し、逆に5月最下位だったビックカメラ(126.4%)が6月は首位に浮上するなど、序列がほぼ入れ替わった。
【当社分析】 序列の逆転は、各社のエアコン構成比・伸長度の違いと直結している。5月にエアコンで200%超の伸びを記録したケーズHD(233.2%)・Joshin(226.6%)・エディオン(218.2%)ほど6月の反動が大きく出ており、5月の伸びが大きい企業ほど6月の下げ幅も大きいという関係が数字上明確に表れた。一方、ビックカメラは「その他の商品」(時計・玩具・酒類・医薬品等)や情報通信機器(パソコン・スマートフォン)が相対的に堅調で、非家電・情報通信の構成比の高さが、下げ相場ではむしろエアコン反動の影響を薄める方向に働いた。
日曜日1日減(約▲2.0%)という暦要因は各社共通だが、ヤマダHDはこれに加えて、前年同月のLIFE SELECT新店効果の反動、退店影響(合計約2.5%程度)も重なっており、単純な需要反動だけでなく暦・店舗要因も加味して読む必要がある。店舗数では、Joshinが6月に2店出店して222店(4月比プラス2店)となった一方、コジマは138店(5月比▲1店)、ヤマダHDは928店(5月比▲2店、新設1・退店3)とやや純減が続いている。
来月 (2026年7月) の注目ポイント
7月は梅雨明けの遅れや台風接近が一服し、本格的な猛暑に転じるかどうかがエアコン需要の戻りを左右しそうだ。仮に猛暑が続けば6月の反動は一時的な谷にとどまり、夏商戦全体としては底堅い着地となる可能性がある一方、配管材価格の高止まりや品薄観測が続く場合は、需要が戻っても供給側が追いつかないリスクもくすぶる。パソコンは前年特需の反動が長引いているものの下げ幅縮小の兆しもあり、底打ちのタイミングを注視したい。携帯電話はキャリア施策の効果が続く数少ないプラス材料だが、施策一巡後の反動リスクも視野に入れておきたい。また8月期決算を迎えるビックカメラの3Qの決算発表が近づいており、売上の反動局面で粗利率がどこまで維持されているか、増収と増益が伴っているかも次回以降のチェックポイントとしたい。
各社の月次売上の詳細は家電量販企業月次速報ページをご覧ください
